モラヴィアふうシュガーブレッド・レモン風味
謎の名前のパン、久しぶりに作りました。
英語の名前はLemony Moravian sugar bread、ブリオッシュのようなリッチな生地の上にシュガーバターをのせて焼くパンです。ブリオッシュのようなリッチな生地はこねるのが大変で普段作ることはないのですが、これはアメリカ風にハンドミキサーでガーッと生地を混ぜたら適当にバットに広げて一度発酵させるだけといたって簡単。手も汚れません。オリジナルはドライイーストとアメリカでよく使われるサワードゥ(イースト酵母)を加えるのですが、私は家にあるりんご酵母の中種を加えました。このパンの場合、膨らみはドライイーストに頼る部分が大きく、中種は風味付けのような役割です。
食べた感じはしっとりふんわり、ケーキに近い菓子パンです。こういう種類の菓子パンみたいなものはアメリカでは総じてコーヒーケーキと呼ばれ、手作りする人もいればスーパーにも沢山売っています。シナモン風味のものが多く、「コーヒータイム」の気軽なお茶菓子です。実はしばらく酵母を使わないでいたら酸味が出てしまい、それを消費するために作ってみたのが実際のところです・・・美味しかったからいいんですけどね。
ところでモラヴィアってなんだろうと思って調べてみたら、今のチェコ辺りの事のようです。私はアメリカでこのレシピを貰ったのですが、ちゃんとオリジナルがあるようです。
ノースカロライナのベーカリーだそうですが、チェコからの移民が1766年から焼いているようです。そのパンをレシピは違えど平成の日本の地方都市で焼いてると思うと不思議な気持ちになります。ちなみにこのパンをオンラインショップを見てみたら、2切れで1500円ほど・・・これはお土産価格なんでしょうか?
本当はもっと上にどさーっとシュガーバターをのせるのですが、日本人の私はその量に怖気づいてしまい半量で作りました。娘たちも食べるだろうし、バターは高いしで控えめに。こういうたぐいのパンは何となく東欧のお祭りのイメージです。昔ベーキングパウダーなどがなかった頃、リッチな甘いパンを焼いてお祝いするような。たまにこういうパンを食べるのもいいものです。