小さな人とパン生地と
今日は料理の話じゃなくて、地味につぶやきです・・・。
パンを作っている時、子どものほっぺたにさわっているような気持ちになる時があります。少しひんやりとしていて、中がみっちりと詰まっていて、でもどこか儚げで。2人の娘たちもパン生地をさわるのが大好きです。「いいよ」と言って差し出すと普段の乱暴ぶりは何処へやら、4歳と1歳はそれぞれそっとさわっています。
子どもたちの後ろ姿を見ているとまだ生まれて1年と4年しか経ってないんだなと冷静に思う自分がいます。そして、そんな時の私は大抵怒っている時です。
長女が幼稚園に入る前、いわゆるイヤイヤ期。子どものタイプにもよるのでしょうが、この人にはどう対処すればいいの?と思う日々でした。朝になって娘が目を覚ますのが怖かったくらいです。4歳になった今もまだどこに彼女の地雷が埋まっているのか分からない時があり、大きな癇癪を起こされるとこちらも参ってしまいます。
きっと親のわたしが思っているよりも彼女には大人っぽい部分があって、そのずれにイラッと来る時があるんだろうなと考えています。よく言えば感受性豊かで自分をしっかり持ってる、悪く言えば切れやすく頑固な長女。すっきりするのか、一度爆発すると結構ケロッとしています。親と子どもの性格、それぞれの組み合わせで関係性も変わってくるのでしょうけど。
パンを作るとき、口では伝えられない感覚の部分があります。生地を丸める感覚とか、発酵の見極めとか、経験でしか分からない部分。きっと子どもも同じで、私がどうこうできる部分は少ないのかもしれません。発酵を待って、生地に負担をかけないように成形して、ベストなタイミングで焼成する。こちらがある程度段取りを組めても、あとは生地しだいですから。
子どもを連れていると「大変だけど、今が一番いい時よ」と沢山の人に声をかけられます。娘達が大人になって私も年をとって、そんな時にきっと子育て中のお母さんに同じことを言うんでしょう。
まだ私は怒っています。今日長女が帰ってきたら普段通りに迎えてあげられる・・・かな?