Baking Diary

私の作るもの、思うこと

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夏の終わりのブルスケッタ


今日からひと雨降ってぐっと冷えるようです。
もうすぐお店に並ぶ野菜も顔ぶれが変わってきます。今のうちに夏野菜を堪能しておかないと!と駆け込みのように色々作って楽しんでいます。


9月の中旬に夏休みを取って旅行へ行ったのですが、宿の夕食のブルスケッタがおいしかったのです。
イタリアンをベースにした野菜料理のバイキングで他にも沢山の料理があったのですが、夫はブルスケッタばかり食べていました。家へ帰って写真の整理をしながら何が一番おいしかったか聞いても「ブルスケッタ」だそうで・・・何とも原価の安い話です。
一応前菜のポジションなのでしょうが、夫にはそれがメインのようでした。


私が初めてブルスケッタを食べたのは何とアメリカでのBBQの時でした。
大学時代にホームステイをし、近所の農家で行われた日曜日のBBQ。地面に穴を掘って石を焼き、そこに大きな牛肉をアルミホイルで包んだ物を置いて埋めてしまうのです。2時間ほど放置し、掘り返してみるとそこには柔らかいポットローストのようなお肉が。
田舎だから出来た事でしょうが、当時の私には衝撃でした。
そして、お肉の他にあったのがこのブルスケッタ。バゲットを豪快に縦割りにしてガーリックオイルをまぶし、BBQの炭でこんがり焼きます。その上にトマトのマリネを好きなだけ乗せて食べるのです!


テレビで見たイタリアのドキュメンタリーでも、農家の老夫婦がパンとにんにくを漬け込んだオリーブオイル、塩を持って畑へ行き、お昼になるとオイルをつけたパンをバーナーであぶって畑のトマトをこすりつけて食べていました。
アメリカのBBQもイタリアの農家も、どちらも生活の延長線上に料理がある感じがしてとても印象に残っています。


好きなものを好きなだけ食べられるのは家庭料理の良いところ。
ブルスケッタは前菜とは言わず、私の家では夏の間の堂々メインディッシュです。
沢山のトマトマリネを作ってブルスケッタを堪能し、残ったら翌日は冷製パスタのソースにしてしまいます。
夏のトマトももう僅か。初秋の暖かい日にでももう一度くらいは楽しめるでしょうか?



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(4〜6人分くらい)

ソース

  • トマト:大6個
  • にんにく:1かけ
  • オリーブオイル:大4
  • 塩:適量
  • 生バジル:好きなだけ

パン

  • バゲット・カンパーニュなど:好きなだけ
  • オリーブオイル:適量
  • にんにく:1かけ
  1. ソースを作る。トマトは熱湯でさっとゆでて皮をむき、ざく切りにする。みじん切りにしたにんにく、オリーブオイルを加えてざっと混ぜ、塩で味を調節する。最後に生バジルを手でちぎって混ぜる。
  2. パンの準備をする。にんにくはすりおろしてたっぷりのオリーブオイルと混ぜる。パンを好みの厚さにスライスし、断面にガーリックオイルを塗る(カロリーを気にしないのならしみ込むくらいに「かける」とおいしい)。
  3. 準備したパンをグリルで表面に焦げ目がつくまで強火であぶり、熱いうちに①のトマトソースを乗せていただく。


*bruscareは「炭火であぶる」という意味なので、パンの上に何を乗せてもブルスケッタです。我が家ではついでにおいしいソーセージもあぶって一緒に食べました。

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